ステージゲート・デザインレビュー改革
近年、消費財メーカーの商品開発現場では、市場ニーズの多様化や規制要求(法令・業界自主基準・コンプライアンス等)への対応高度化に伴い、開発プロセスの複雑化が進んでいます。一方で、多くの企業では部門ごとに業務や情報が分断され、判断基準や役割が曖昧なまま運営されているケースも少なくありません。その結果、意思決定の遅延や手戻り、品質問題などが発生し、開発全体の生産性低下や顧客信頼の毀損につながるリスクが高まっています。
その要因の1つとして、商品開発では、事業性を判断するSG(ステージゲート)と、品質・仕様・生産性リスクを評価するDR(デザインレビュー)が適切に連動していないケースが多く見受けられます。本来、SGは「売れる商品か」を判断する事業視点の意思決定プロセス、DRは「作れる商品か」を評価する設計・製造視点のレビュー機能を担います。当社は、SG/DRを含む商品開発プロセス全体を再設計し、ルール整備から運用定着、システム化まで一貫して支援します。
形骸化・属人化した商品開発プロセスが品質・収益リスクを招く
POINT 1
商品開発におけるDRは、本来、品質・仕様・生産性リスクを事前に評価し、後工程での問題発生を未然に防ぐための重要な意思決定プロセスです。しかし実際の現場では、判断基準や役割分担が曖昧なまま運用され、担当者の経験や属人的判断に依存しているケースが少なくありません。また、レビュー実施タイミングの不整合、必要情報の不足、紙やExcelを中心とした情報分断などにより、部門横断での連携や適切な意思決定が難しくなっています。その結果、開発後半での手戻りや仕様変更、品質問題、量産移行時のトラブルなどが発生し、開発リードタイムや収益性にも大きな影響を及ぼしています。さらに、本来は事業判断を行うSGと、設計・製造観点を評価するDRが十分に連動しておらず、「売れる商品か」と「作れる商品か」の両面で整合性の取れた意思決定ができていないことも、多くの企業に共通する課題となっています。
SG/DRを軸とした標準プロセス・意思決定ルールの再設計
POINT 2
当社では、DRを単なるレビュー会議ではなく、「顧客価値を創り込む意思決定プロセス」として再定義します。各DRにおいて、誰が・何を・どの観点で評価するのかを整理し、開始条件、必要資料、評価観点、判断基準などを標準化。加えて、開発・品質・生産・営業など複数部門を横断した役割分担を整理し、一貫性のある運用ルールを構築します。
また、DR単体の最適化ではなく、事業判断を担うSG(ステージゲート)との接続を含めて商品開発プロセス全体を再設計します。SGでは市場性・収益性・戦略適合性などを評価し、DRでは品質・仕様・供給リスク・生産実現性などを評価することで、「売れる商品か」と「作れる商品か」を両立した意思決定を実現。案件特性に応じた標準プロセスや会議体設計を行うことで、開発全体の品質向上と業務効率化を推進します。
システム化と運用定着支援による実行可能な業務改革の実現
POINT 3
当社は、ルール設計に留まらず、現場で継続的に運用できる仕組みづくりまで一気通貫で支援します。紙やExcelで分散管理されていたSG/DR情報をシステム上で一元管理し、進捗状況や判断結果をリアルタイムで共有できる管理基盤を構築。さらに、SGとDRの判断結果や進捗を統合的に可視化することで、事業判断と設計判断の整合性を高め、部門横断での迅速な意思決定を可能にします。
また、業務規程や帳票類の改訂、トレーニング、運用リハーサル、問い合わせ対応など、新業務定着に向けたチェンジマネジメントも包括的に支援します。消費財業界で培ったDRプロセス改革の知見を活用しながら、各企業の業態・組織文化・運用実態に合わせて最適化を行うことで、品質向上と業務効率化を両立した、実行可能性の高い商品開発プロセス改革を実現します。