サプライチェーン途絶リスクに備えよ
~SCMに組み込むべきリスクマネジメント方法論(2025年度版)~
地震や風水害などの自然災害に加え、ウクライナや中東での紛争激化、米中対立を軸とした輸出入管理の強化などを背景に、企業のサプライチェーンが途絶し、顧客に製品やサービスが供給できなくなるリスクが高まっています。 本資料では、こうしたサプライチェーン途絶リスクへの対応力強化の具体的な進め方、およびその実効性を高めるための課題と対応方針について、最新事例を交えつつご紹介します。

VoS:Voice of Supplierとは、サプライヤーの本音を聞き出すことです。
自社のサプライヤーにサプライチェーン全体の課題などの意見をヒアリングし、バイヤー企業と協同で改善をすることで、サプライチェーン全体のプロセス改革や自社の競争力強化につなげていくことを目的とします。
昨今はサプライヤーとの関係性強化などのひとつの手法として活用されることが多くなりました。サプライヤーマネジメントのあるべき姿は「両想い」の構築です。VoSはヒアリング対象とするサプライヤーの自社に対する姿勢(パーパス共有度)を見極めることに役立ちます。
また、業界内競合他社との比較で自社が学ぶべき手法や施策がないか、を確認することもできます。
このようにサプライヤーの本音をヒアリングし、課題の解決や戦略策定を行うことが求められているのです。
POINT 1
VoS実施のポイントは、3点あります。
1点目は本音を聞き出すために、第三者のコンサルタントや企画部門の方がヒアリングをすることです。担当バイヤーなど担当部門の方がヒアリングしても本音は聞き出せません。
2点目は業界他社との比較で特に良い点を聞き出すことです。
3点目はヒアリングするだけでなく、改善につなげることです。
POINT 2
VoSは以下のステップで進めていきます。
まずはヒアリング目的を定め、ヒアリング先やヒアリング内容をクライアントと一緒に決めていきます。同業種複数社を選定することが望ましいです。
次にクライアントより対象サプライヤーへ主旨や当社から依頼があることを連絡します。
サプライヤーからOKが出たら、当社よりコンタクトを行い、アンケート回答をサプライヤーへ依頼します。
日程調整の上、サプライヤーより事前にアンケート回答を入手し、それに沿ってヒアリングを実施します。
ヒアリング実施後、ヒアリング内容や課題を取りまとめ、クライアント企業へ報告します。
サプライヤーへは、クライアントとも合意の上、具体的な個人名や会社名は非公開となる旨を伝えてヒアリングを行うことが望ましいです。
POINT 3
VoSはヒアリングしただけでは意味がありません。サプライヤー戦略の策定につなげたり、課題を明らかにして改善していくことが必要です。
下図は、ある企業がVoSを実施する中で抽出した4つの課題を示しています。
オペレーション上の問題にとどまらず、サプライヤーの営業戦略との乖離やサプライチェーン全体の構造的課題なども明らかになりました。
~SCMに組み込むべきリスクマネジメント方法論(2025年度版)~
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~「サプライヤーマネジメント」から「戦略的サプライヤーマネジメント」へ、そして「バーチカルチェーンマネジメント」へ~
昨今、供給不足やサプライチェーン分断、地政学リスクの顕在化などにより企業を取り巻く環境が大きく変わる中、企業はサプライチェーン全体でQCD+αの適正化を実現する取り組み「戦略的サプライヤーマネジメント」に取り組んでいく必要があります。 本ホワイトペーパーでは、従来のサプライヤーマネジメントと戦略的サプライヤーマネジメントの違いや実現事例を取り上げます。 また、今後、調達購買部門主導で企業の競争力強化を実現する有効なアプローチとして、川上から川下までを含むバーチカル(垂直)でバリューチェーンを最適化する「バーチカルチェーンマネジメント」の概念や取り組みについても紹介します。
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「Scope3 GHG排出量可視化・削減の取組」は難易度が高いとされていることから、現状の「GHG排出量算定・検証」、「目標設定」、「削減施策実行」、「サプライヤとの取引への反映」に関する取り組み状況と課題を把握するために調査を行いました。 当社が過去実施した個別インタビューや調査で得られた日本企業の実態や、先進企業における最新の課題とともに、GHG削減の取り組みを成功に導くポイントについて解説します。
~企業内の最後の暗黒大陸、調達購買業務の見える化を進める~
企業のDXが進むなか、調達購買業務のDX、なかでも購買取引に関するデータの収集・分析・活用は、ほとんどの企業ができていません。 なぜ調達購買業務のDXは進まないのでしょうか? 多くの企業の調達購買業務DXに関する現状と、共通する課題を掘り下げ、今後の調達購買業務DXの進め方について解説します。
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「サプライヤーマネジメント」から「戦略的サプライヤーマネジメント」への発展
~「サプライヤーマネジメント」から「戦略的サプライヤーマネジメント」へ、そして「バーチカルチェーンマネジメント」へ~
調達購買部門のMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)作成と全体改革の推進
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サプライチェーンプランニングツール導入時に押さえておくべき4つの勘所
企業内の最後の暗黒大陸、調達購買業務の見える化を進める
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【第3回】新規拠点設立における現地固有要件への対応アプローチ
意思決定の質とスピードを向上させるデジタルテクノロジーの活用法とは
【第2回】新規拠点におけるビジネス立ち上げのためのアプローチ
【第1回】米国市場をターゲットとした製造業のビジネスシフト
【後編】“サプライチェーンリスクマネジメント(SCRM)”実現上の阻害要因
【前編】“サプライチェーンリスクマネジメント(SCRM)”のエッセンス