SCM成熟度診断

急速なグローバル化の進展に伴い、企業のサプライチェーンは複雑化・不透明化し、調達・生産・販売の各プロセスにおけるボトルネックの特定が困難になっています。さらに、地政学的リスク、パンデミック、環境規制の強化など、さまざまな外部環境の変化がサプライチェーンの混乱を引き起こし、迅速かつ的確な対応が求められています。
また、多くの企業では部門間の情報共有が不十分で、意思決定が分断されており、個別最適にとどまっている状況です。自社サプライチェーンの成熟度を正確に把握していない企業も多く、市場や環境変化に対応するための改善施策の策定が困難となっています。
このような状況下で、企業が市場競争力を強化し、不測の事態にも対応するためには、サプライチェーン全体を俯瞰し、その強靭性と適応力を高めることが不可欠です。そこで、フォーティエンスのSCM成熟度診断サービスを活用することで、自社のサプライチェーンマネジメントの現状を客観的・定量的に評価し、課題の特定と改善策の迅速な立案が可能になります。

サービス概要

POINT 1

フォーティエンスがSCM導入・改革支援を通じて蓄積した実績・ノウハウをもとに作成した「SCM成熟度診断表」を用いて、企業のSCM/S&OPの現状を分析・数値化し、サプライチェーン最適化に向けて優先的に改善すべきポイントを明確化します。
診断表は「上下戦略（モノ・カネの連携）」「組織・人（配置・形態）」「ESG（環境配慮・人権尊重）」など、8つの評価要素で構成されており、企業は自社サプライチェーンの成熟度を包括的に把握できます。

本サービスでは、フォーティエンスのコンサルタントが以下のアプローチでSCM改善・改革に向けた課題の洗い出し、他社ベンチマークとの比較による弱点の把握、改善施策の優先順位付けを行います。診断項目は当社独自のテンプレートをベースに、企業・部署・拠点ごとの粒度で調整可能です。これにより、短期間で高精度な診断に基づいた有効性の高い改善施策の検討が可能となります。
STEP1：対象事業の選定・調査対象の具体化
経営課題や事業環境を踏まえ、SCM改革が特に望まれる事業・製品群を選定し、調査対象の部署・拠点を明確化します。
STEP 2：診断項目のカスタマイズ
成熟度診断表のテンプレートをベースに、企業の課題意識を反映して診断項目を調整します。
STEP3：アセスメント実施
対象部署・拠点ごとにカスタマイズした診断項目に沿って、ヒアリング・アンケート・データ分析等を実施します。
STEP4：フィードバック・課題選定
8つの評価要素を切り口に、各詳細項目をLevel 0〜Level 3の4段階で評価。他社ベンチマークに基づく診断結果をフィードバックし、優先すべき課題領域を導出します。

期待効果

POINT 2

SCM成熟度診断の実施により、企業は以下の効果を期待できます。

・サプライチェーンの可視化とボトルネックの特定
定量的データに基づき、改善が必要な領域・課題を明確化。

・業界標準との比較による競争力強化
他社とのベンチマーク比較により、自社の強み・弱みを把握し、改革・改善の重点領域を特定。

・SCM改革のロードマップ策定
短期・中期・長期のアクションプランを策定し、段階的なSCM改革を推進。

本診断サービスを活用することで、企業はサプライチェーン最適化に向けた具体的なアクションを明確にし、持続的な成長を目指すことが可能になります。

調査 / レポート

サプライチェーン途絶リスクに備えよ

～SCMに組み込むべきリスクマネジメント方法論（2025年度版）～

地震や風水害などの自然災害に加え、ウクライナや中東での紛争激化、米中対立を軸とした輸出入管理の強化などを背景に、企業のサプライチェーンが途絶し、顧客に製品やサービスが供給できなくなるリスクが高まっています。本資料では、こうしたサプライチェーン途絶リスクへの対応力強化の具体的な進め方、およびその実効性を高めるための課題と対応方針について、最新事例を交えつつご紹介します。

2025.06.18

多田和弘

サプライヤーマネジメントの進化

～「サプライヤーマネジメント」から「戦略的サプライヤーマネジメント」へ、そして「バーチカルチェーンマネジメント」へ～

昨今、供給不足やサプライチェーン分断、地政学リスクの顕在化などにより企業を取り巻く環境が大きく変わる中、企業はサプライチェーン全体でQCD＋αの適正化を実現する取り組み「戦略的サプライヤーマネジメント」に取り組んでいく必要があります。本ホワイトペーパーでは、従来のサプライヤーマネジメントと戦略的サプライヤーマネジメントの違いや実現事例を取り上げます。また、今後、調達購買部門主導で企業の競争力強化を実現する有効なアプローチとして、川上から川下までを含むバーチカル（垂直）でバリューチェーンを最適化する「バーチカルチェーンマネジメント」の概念や取り組みについても紹介します。

2025.04.14

野町直弘

サプライヤの人権に関する取組状況の調査

日本企業におけるサプライヤの人権デュー・デリジェンス（人権DD）の実施状況や調達業務への活用状況など、サプライヤの人権DD実施や調達業務への活用に関する課題が何かを把握するために、実態調査を行いました。当社が過去実施した個別インタビューや調査で得られた日本企業の実態や課題などについて紹介します。

2025.03.28

調達購買・BPO担当

GHG（温室効果ガス）排出量削減の取組状況調査

「Scope3 GHG排出量可視化・削減の取組」は難易度が高いとされていることから、現状の「GHG排出量算定・検証」、「目標設定」、「削減施策実行」、「サプライヤとの取引への反映」に関する取り組み状況と課題を把握するために調査を行いました。当社が過去実施した個別インタビューや調査で得られた日本企業の実態や、先進企業における最新の課題とともに、GHG削減の取り組みを成功に導くポイントについて解説します。

2025.03.28

調達購買・BPO担当

事業グロース調査レポート

新規事業立ち上げ後の「事業グロース」に携わったことのあるビジネスパーソン314名を対象とした実態調査を実施し、“失敗する事業グロースの特徴”を20のポイントとしてまとめました。そして調査・分析結果に加え、事業グロースを成功に導くための要点を「フォーティエンスの提言」として解説します。

2024.05.17

D2C実態調査レポート

D2C事業の従事者1,239名へのインターネット調査を行った結果、D2C事業が成功した企業はわずか32%に留まり、68%が失敗している事実が明らかになりました。当社は、これまでのD2C関連プロジェクトの支援実績や国内外D2Cの事例調査、インタビュー調査結果等をふまえ、D2C事業の成功と失敗を分ける16の分岐点を導出し、D2C事業を成功に導くためのポイントを解説します。

2024.01.15